日本人にとって高血圧は切っても切れない関係があり、高血圧には常に注意しなければいけません。高血圧は時に思わぬトラブルを引き起こすことがあり、注意しなければ全身に様々なトラブルを引き起こしてしまいます。高血圧について正しい知識を身につけ、しっかりと適切な対処を行うようにしましょう。
高血圧とは
高血圧というのは様々な要因で血圧が高くなってしまった状態で、診察室での血圧が140/90mmHg以上の状態、もしくは自宅で測定した血圧が135/85mmHg以上となる状態です。
一般的に高血圧には原因が明らかでない本態性高血圧と、原因が明らかになっている二次性高血圧があります。詳しく見てみましょう。
本態性高血圧
本態性高血圧は高血圧の中でも特に原因が不明瞭なもので、日本人で高血圧と診断されている方の90％以上が本態性高血圧です。このため高血圧というのは一般的に本態性高血圧のことをいいます。本態性高血圧は原因となる病気が存在するわけではなく、遺伝的な要因と環境要因（肥満、運動不足、塩分の取りすぎなど）が複雑に作用し合って発症しているといわれています。
二次性高血圧
二次性高血圧は高血圧の原因が明らかになる高血圧です。原因となる病気がある場合が大半で、腎臓の病気や内分泌の異常（原発性アルドステロン症、クッシング症候群、褐色細胞腫など）や睡眠時無呼吸症候群や高血圧を誘発する薬剤などが原因となります。血圧だけの治療を行うのではなく、原因となる疾患の治療が必要になる高血圧です。
高血圧にも色々な種類があり、原因は様々です。血圧が高いと言われた場合には必ず一度は医師の診断を受けるように心がけてください。
高血圧の特徴的な症状
高血圧はこれと言って特徴的な症状を呈すことはあまり認められません。
血圧の高度上昇によって、頭痛、視力障害、神経症状、悪心、嘔吐といった症状を認めることもあります。
高血圧は放置していると脳卒中や心疾患などの原因になってしまいます。
高血圧に気が付いたら必ず原因の病気の治療や生活習慣の改善を行い、高血圧の治療を受けるようにしましょう。
高血圧の治療法は
高血圧は脳卒中や心疾患の発症・進展と関連しているので、血圧を改善することは、これらの病気の発症・進展の予防となります。年齢や病気により目標とする血圧の値は異なってきます。高血圧の治療は生活習慣の改善と薬物治療によって行われます。生活習慣の改善として運動、食事指導により減塩・肥満対策、ストレスや喫煙対策も必要となってきます。
運動や食生活の改善だけで高血圧が改善しない場合には薬物による治療を行います。一般的には、降圧剤と呼ばれる薬を使用します。降圧剤には複数の種類があり、単剤だけで目標の血圧を達成する場合や、複数の降圧剤を組み合わせることにより目標の血圧を達成する場合もあります。
二次性高血圧の場合は、その原因となる病気によって治療が異なってきます。
たとえば腎血管性高血圧は腎動脈が狭窄あるいは閉塞するためにおこります。このために治療はカテーテルで細くなった腎動脈を広げたりします。
内分泌疾患をお持ちの方の場合には手術などの内分泌疾患をターゲットにした治療を行うのが一般的です。
自己診断や市販薬に頼る危険性
高血圧というのは非常にありふれたもので、多くのかたは高血圧についてそこまで大きな心配をしないものかもしれません。しかし、高血圧になってしまうと日常の様々な点に注意しなければならず、しっかりと適切な対処をしなければいけないので独断で治療をしようとするのではなく必ず医師の治療を受ける必要があります。
市販薬の中には高血圧の治療効果のあるものもあるのですが、その効果は医師が処方する薬に比べて弱く、十分な治療効果を得ることができません。
自己診断や市販薬に頼り適切な治療を受けられなかったことが原因で、本来は腎臓に病気があったのに放置をしてしまうケースもあります。高血圧は様々な病気が裏に隠れていることがあるので、一度は必ず医師の診察を受けるように心がけてみましょう。
治療後の日常生活で注意すべきこと
高血圧と指摘されてしまった場合にはまず定期的に医師の治療を受ける必要があるとしっかりと覚えておきましょう。治療を受けることで状態が大きく改善し、脳卒中や心疾患のリスクも低下します。独力で改善しようとする前に必ず医師に相談をするように検討してみましょう。